【飲食店のSNS集客でよくある悩み?】フォロワーを増やしても来店が増えない!ダメなお店の店の共通点
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最近、こんな経験ありませんか?
Instagramを開くたびにフォロワーがじわじわ増えている。いいねも前より多い。リールもたまに伸びる。「お、これは来たんじゃない?」と内心ちょっとニヤつく。でも現実はどうかというと……今日も予約は鳴らない。あれ?おかしいな?SNS、あんなに頑張ってるのに?
これ、飲食店あるあるです。というか、めちゃくちゃ多いです。
SNSの数字は伸びているのに、店内は静か。スタッフと目が合って、なんとなく気まずい空気。心の中で「フォロワー、店まで歩いて来てくれないかな」と思ったこと、一度くらいありますよね?ありますよね!?笑
SNSをやっている飲食店オーナーさんの多くが、ここで一度つまずきます。フォロワーが増えれば来店も増える。そう思って始めたSNS。でも実際は、フォロワーが増えても、なぜかお客さんは増えない。「じゃあ、もっと投稿しなきゃダメ?」「もっとバズらせなきゃ?」と、だんだん迷走していく。この流れ、かなり見覚えあるはずです。
先に言っておきます。あなたの努力が足りないわけではありません。
センスがないわけでもない。SNSが向いていないわけでもない。ただ、多くの飲食店が同じところで、同じ勘違いをしているだけです。そして僕自身も、昔まったく同じ沼にハマっていました。
この記事では、「フォロワーを増やしても来店が増えない飲食店」に共通する考え方や行動を、できるだけ分かりやすく、正直に話します。難しいマーケティング用語は使いません。現場で実際に起きている話だけです。
もし今、
「SNS、正直よく分からなくなってきたな…」
「頑張ってるのに、なんかズレてる気がする」
そう感じているなら、たぶんこの記事はあなた向けです。
ではまず、
多くの飲食店が無意識に信じてしまっている“あの前提”から、ひっくり返していきましょう。
ちなみに今回の話は、
「フォロワーは増えてる。でも来店しない」方向けです。
「いやいや、そもそもフォロワーが増えないんだけど…」という方、安心してください。
それはそれで、ちゃんと理由があります。
その話は長くなるので、別の記事で正直に書きます。近日公開予定です。
👉 準備中:頑張ってもSNSが伸びない飲食店の共通点
1. フォロワーが増えれば、来店も増えると思っていた
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正直に聞きますね。フォロワーが増えたとき、「これでお客さん増えるな」と思いませんでした?思いますよね。だって自然な発想です。SNS=集客、フォロワー=見込み客。数字が増えたら、売上も増える。教科書通りです。
実際、フォロワーが100人から1,000人に増えたら、ちょっと嬉しい。3,000人を超えたら、もう立派なアカウント。5,000人いったら「うち、SNS強いかも」と思い始める。わかります。その気持ち、めちゃくちゃ分かります。僕も完全に同じ道を通ってきました。
でも、ここで一度はっきり言います。フォロワーが増えても、来店は自動では増えません。
これ、厳しいですが事実です。フォロワー数と来店数は、ほぼ別物だと思った方がいい。むしろ、フォロワーが増えたことで安心してしまい、集客の本質からズレていくケースすらあります。
なぜこんなことが起きるのか。理由はシンプルです。SNSでフォローする理由と、飲食店に行く理由は、まったく違うからです。動画が面白かった、写真がきれいだった、なんとなく流れてきた。その「フォローした理由」が、「今日この店に行こう」に変わるとは限りません。むしろ、ほとんど変わりません。
さらに言うと、SNSのフォロワーは全国どころか、世界中にいます。あなたのお店が東京にあるなら、北海道のフォロワーも、海外のフォロワーも混ざっているはずです。その人たちが、今夜ふらっと来店する確率、限りなくゼロに近いですよね。ここを無視して「フォロワーが増えた=集客成功」と思ってしまうと、あとで必ず違和感が出ます。
僕も昔、「フォロワーは正義」だと思っていました。増えるたびにスクショ撮って、ちょっとドヤってました。でも現場はどうだったかというと、全然忙しくならない。「おかしいな…」と思いながら、さらにフォロワーを追いかける。この時点で、もうズレ始めていたんですよね。
フォロワーを増やすこと自体が悪いわけではありません。ただ、フォロワーを“目的”にしてしまうと、来店は遠ざかる。ここが一番の落とし穴です。大事なのは「何人いるか」ではなく、「誰が見ているか」。この視点を持たない限り、SNSは数字だけが増えて、現場は静かなままです。
じゃあ、フォロワーを気にしなくていいのか?というと、そうでもありません。問題は数ではなく、その使い方です。このあたりを理解しないまま進むと、次にハマるのが「とにかく投稿しなきゃ」という思考です。これも、かなり多い失敗パターンです。
2. とにかく投稿すれば、いつか集客できると思っている
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フォロワーが来店につながらないと分かってくると、次に出てくる発想がこれです。「じゃあ、とにかく投稿数を増やそう」。毎日投稿、週5投稿、ストーリーズは欠かさない。ネタがなくても、写真を撮って、なんとか文章をひねり出す。正直、かなり頑張ってます。これは本当に偉いです。
でも、ここで一度ブレーキをかけます。投稿を増やせば集客できる、という考え方はほぼ幻想です。少しきつい言い方になりますが、これは事実です。なぜなら、投稿回数そのものが「来店理由」になることは、ほぼないからです。
現場でよく見るのが、「今日は何を投稿しよう…」から始まるSNS運用。新メニューが出た、今日のおすすめ、空席あります、仕込み中です。悪くはありません。でも、それを見た人が「じゃあ行こう」と思うかというと、正直かなり弱い。情報は出しているのに、行動につながらない。この状態、心当たりありませんか?
理由はシンプルです。投稿が**“点”で終わっている**から。今日はこれ、明日はあれ、明後日は別の話。アカウント全体を見ても、「この店はどんな人が、どんな時に行くとハマるのか」が伝わらない。これだと、どれだけ投稿しても、印象は積み上がりません。
さらに怖いのが、投稿が作業化すると改善が止まることです。伸びた、伸びない、で一喜一憂して終わり。「なぜこの投稿は反応が良かったのか」「なぜこれはスルーされたのか」を振り返らないまま、次の投稿へ。気づけばSNSが、集客ツールではなく消耗する義務になっていきます。
僕自身も、完全にこの罠にハマっていました。毎日投稿すれば、いつか報われると信じていた。でも現実は、投稿を重ねるほどネタは薄くなり、反応も落ち、だんだんSNSを開くのがしんどくなる。今思えば、あれは努力の方向を間違えていただけでした。
ここで一つ、考え方を切り替えてほしいです。SNSは「頑張った量」で評価されるものではありません。来店までの流れが設計されているかどうか、それだけです。投稿は、その設計を伝えるための手段であって、目的ではありません。
フォロワーを増やし、投稿を続けても来店が増えない。そんな時は、努力が足りないのではなく、順番が違うだけのことがほとんどです。では、その順番をさらに狂わせてしまう要因は何か。次は、多くの飲食店が無意識にやってしまう「人に任せる問題」について話します。
3. SNSをスタッフ任せにしてしまう
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投稿が続かない、ネタが浮かばない、正直しんどい。そうなると、だいたい出てくる選択肢がこれです。「SNS、誰かに任せよう」。若いスタッフの方が詳しそうだし、バイトの子もInstagramよく触ってる。現場も忙しいし、任せた方が回りそう。…この判断、めちゃくちゃ分かります。というか、ほとんどの店が一度は通ります。
ただ、ここははっきり言います。SNSを“丸投げ”した瞬間、集客としてはほぼ止まります。
これはスタッフさんが悪いわけではありません。能力の問題でも、やる気の問題でもない。単純に、役割が違うだけです。
スタッフさんができるのは、日常の切り取りです。今日のまかない、忙しかった営業、仲の良さ、裏側の雰囲気。これはこれで悪くない。でも、それが「来店理由」になるかというと、話は別です。なぜなら、どんな人に来てほしいのか、どの時間帯を強化したいのか、どんな客単価を狙っているのか。そこまで共有されていない状態で投稿しても、方向性はどうしてもブレます。
さらに厄介なのが、スタッフが辞めた瞬間にSNSも止まること。「あの子が全部やってたから、もう分からなくて」。これ、本当に多いです。SNSが個人のスキルに依存していると、引き継ぎも改善もできません。気づけばアカウントは更新停止、過去の投稿だけが残る状態になります。
僕も昔、「現場に近い人がやるのが一番リアルだ」と思っていました。でも結果は、投稿は続くけど集客にはならない、という状態。今振り返ると、SNSを“現場業務の延長”として扱っていたのが原因でした。
SNSは、現場の記録ではありません。経営の意思を伝える場所です。誰に来てほしいか、どんな価値を届けたいか、その軸がないまま任せてしまうと、どれだけ頑張っても「いい感じのアカウント」で終わります。雰囲気は伝わるけど、選ばれる理由が弱い。これが一番もったいない。
4. アルゴリズムを追いかけすぎて、店の顔が消えている
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スタッフ任せにすると、次に起きがちなのがこれです。「今、何が伸びるの?」問題。リールがいい、短い方がいい、この音源が熱い、最初の3秒が命。SNSを開けば、アルゴリズム攻略の情報が山ほど流れてきます。正直、見ているだけでお腹いっぱいになりますよね。
で、真面目な店ほど、それを全部やろうとします。伸びている投稿を研究して、構成を真似して、同じテンポで動画を作る。「今回はいけるはず!」と期待して投稿する。でも、思ったほど伸びない。もしくは、少し伸びたけど来店は増えない。ここでまた首をかしげる。このループ、かなり多いです。
はっきり言います。アルゴリズムを追いかけても、集客は安定しません。
なぜなら、アルゴリズムは「見られるための仕組み」であって、「選ばれるための仕組み」ではないからです。再生数が伸びる投稿と、今日その店に行きたくなる理由は、必ずしも一致しません。
アルゴリズム最優先になると、投稿はどんどん似てきます。どの店も同じ構成、同じテロップ、同じような音源。「またこの感じか」と思われた瞬間、指は止まりません。流れて、消える。それだけです。店の個性や強みが伝わる前に、タイムラインの海に沈んでいきます。
僕も一時期、完全にアルゴリズム信者でした。伸びている動画を分解して、ほぼ同じ構成で量産したこともあります。数字は一時的に動きました。でも、ふと気づいたんです。「これ、うちの店じゃなくても成立するな」って。そこで初めて、方向を間違えていたと分かりました。
アルゴリズムは、使うものであって、従うものではありません。大事なのは、誰に来てほしいのか、どんなシーンで使ってほしいのか。その軸があって、初めてアルゴリズムを“利用する”意味が出てきます。順番を間違えると、数字は動いても、現場は何も変わりません。
5. 「誰に来てほしいか」を決めていない
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ここまでの話、実は全部この一点につながっています。フォロワーを追い、投稿数を増やし、スタッフに任せ、アルゴリズムに振り回される。その根っこにある共通点は、「誰に来てほしい店なのか」を決めないままSNSをやっていることです。
飲食店のSNSでよく聞くのが、「できるだけ多くの人に来てほしい」「間口は広い方がいい」という言葉。気持ちはすごく分かります。でも、SNSにおいてこの考え方は、ほぼ確実に迷走します。なぜなら、SNSは“誰にでも刺さる発信”が一番苦手だからです。
結果としてどうなるか。料理も載せる、内観も載せる、スタッフも載せる、キャンペーンも載せる。情報は多い。でも、それを見た人が「じゃあ今日ここ行こう」と思う理由が弱い。悪くないけど、決め手がない。これが、フォロワーはいるのに来店が増えない店の正体です。
来店につながる店は、最初にここを決めています。仕事帰りに一人で来てほしいのか、デートで使ってほしいのか、家族連れなのか、週末のご褒美なのか。その“使われ方”が決まっているから、投稿の内容も自然と揃う。何を見せるかだけでなく、何を見せないかもハッキリしてきます。
僕自身も、「誰でも来てほしい」をやめた瞬間から、SNSが一気に楽になりました。フォロワー数は爆発的に増えたわけではありません。でも、ちゃんと来てほしい人が、ちゃんと来るようになった。結果として、SNSを見るストレスも減り、現場とのズレも小さくなりました。
ここで誤解してほしくないのは、フォロワーを増やすことが悪いわけではない、ということです。問題は、フォロワーを“目的”にしてしまうこと。来店というゴールが決まっていないSNSは、どれだけ数字が伸びても空回りします。
まとめ|フォロワーを増やすか、来店を増やすか
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ここまで読んで、「あ、これ全部つながってたな」と感じた方も多いと思います。フォロワーを増やせば来店も増えると思い、投稿数を頑張り、スタッフに任せ、アルゴリズムを追いかける。でも結果として、数字は動いているのに、現場はあまり変わらない。その違和感、決してあなただけのものではありません。
SNS集客がうまくいかない原因は、努力不足でも、センス不足でもありません。ほとんどの場合、順番を間違えていただけです。誰に来てほしいのかを決めないまま、フォロワーや再生数を追いかけてしまう。すると、SNSはどんどん複雑になり、しんどくなり、気づけば「やらなきゃいけない作業」になっていきます。
大事なのは、フォロワー数を増やすことではなく、「来てほしい人に、ちゃんと届いているか」。この視点に切り替えるだけで、SNSの役割は大きく変わります。投稿の内容も、頻度も、見せ方も、無理がなくなる。結果として、数字よりも“手応え”が残るようになります。
もちろん、今すぐ全部変える必要はありません。今のやり方を続けるのも一つの選択です。ただ、「このままでいいのかな?」と少しでも感じているなら、一度立ち止まって考えてみてもいいと思います。SNSは流行り廃りが激しいですが、飲食店にとって大切なことは、実はずっと変わっていません。
フォロワーを増やすか、来店を増やすか。どちらを選ぶかは、あなた次第です。この記事が、その選択を考えるきっかけになったなら、それだけで書いた意味はありました。
ちなみに、今回の話は「フォロワーは増えているのに、来店につながらない」ケースが中心でした。
そもそもSNSをやっているのに、全然伸びないという悩みについては、また別の記事で正直に書く予定です。準備ができ次第、公開しますので、気になる方はそちらもぜひ読んでみてください。
